国内向けPL保険とは


法人向け海外PL保険に精通している海外PL保険ナビのコンサルタントが、「国内向けPL保険とは」を解説します。



  1. PL保険とは

  2. PL法(製造物責任法)とは

  3. PL保険の選び方

  4. 保険料算出の仕組み

  5. PL保険が必要な業種

  6. 国内向けPL保険まとめ


 

PL保険とは

 

PL保険(生産物賠償責任保険)とは、製造販売した製品が原因で、日本国内で発生した対人・対物事故において、自社が負担する法律上の賠償責任をカバーする保険です。


損害賠償金のほか、争訟費用(弁護士費用、協力費用等)が保険金として支払いされます。リコール費用(回収費用、喪失利益等)をカバーするオプションもあります。


PL保険には、保険会社が被害者と示談交渉を行う「示談代行サービス」がありません。必要に応じて、保険会社からアドバイスを受けることが出来ますが、被害者との示談交渉はお客様自身で進めていく必要があります。


 

PL法(製造物責任法)とは

 

PL保険は法律上の賠償責任をカバーする保険のため、PL法(製造物責任法)について理解しておく必要があります。


PL法では、製造物欠陥により対人・対物事故が発生した場合の製造業者等の責任を定めています。


1.製造物

製造物は、「製造または加工された動産」と定義されています。


サービス、不動産、未加工の野菜や果物、ソフトウェアプログラム等は、動産ではないため製造物には含まれません。


2.欠陥

欠陥は、3つの分類に分けることが出来ます。

■製造上の欠陥

製造過程に問題があることで、設計仕様どおりに製造されず、製品の安全性を欠いた場合。


■設計上の欠陥

設計自体に問題があることで、製品の安全性を欠いた場合。


■指示・警告上の欠陥

製品パッケージ、取扱説明書等の記載不備があることで、使用上の指示や警告が不十分な場合。


3.製造業者等

製造業者等は、3つの分類に分けることが出来ます。


■製造業者および輸入業者

製品の製造・加工を行う業者。

製造業者だけではなく、販売業者である輸入業者も含まれることに注意が必要です。


■表示製造業者

製造業者・輸入業者ではないが、製造業者・輸入業者として製造物にその氏名等の表示をした業者。

製品にブランド名を表示した業者等が該当します。


■実質的製造業者

製造物にその実質的な製造業者と認めることができる氏名等の表示をした業者。

OEMやPBで販売者として表示されているが、実際には製造に関与している業者等が該当します。


4.時効

PL法に基づく損害賠償請求権は、被害者が損害の事実を知ってから3年間権利の行使をしない場合、製造物を引き渡してから10年経過した場合は、時効になります。


※本内容はあくまでも一般的と思われる内容を記載しています。

実際の法律トラブルの解決につきましては、必ず弁護士等の専門家へのご相談をお願いいたします。


 

PL保険の選び方

 

PL保険の加入を検討する際、自社に適したプランを選ぶポイントをまとめます。


1.保険金額(補償額)

保険金額(補償額)は企業のリスクにより異なります。


損害額が大きくなるリスクがある業種の場合は、5億や10億という設定も検討しましょう。 ■対人 化粧品・医薬品・サプリメント・食品など

■対物 漏水や火災リスクがある建設業など


2.リコール特約の有無

リコールとは、自社で製造販売した製品の欠陥があった場合、回収することです。


リコール特約をセットすれば、回収にかかる運賃や保管費用等をカバーすることができます。


3.被保険者(補償対象者)

被保険者とは、PL保険の補償対象者です。


自社以外の子会社や取引先を被保険者に含めたい場合は、見積り依頼時に保険会社に伝える必要があります。


4.契約窓口(担当者・保険代理店)

PL保険には、保険会社の示談代行サービスがありません。


保険会社を比較することも大切ですが、PL事故が起きた時に、お客様と保険会社の間に入って、サポートをしてくれる担当者や保険代理店の存在が重要になります。


 

保険料算出の仕組み

 

保険会社がPL保険の保険料を算出する際、基準となる要素は大きく分けて3つあります。


1.製品に関する情報

■製品について

化粧品や健康食品、幼児向け玩具など、リスクが高い製品は、保険料が高くなります。


■売上高について

売上高にが上がると、保険料が高くなります。


2.製品の管理体制

■過去の事故歴

過去に事故が発生していると、保険料が高くなります。事故内容(発生時期、 場所、原因、損害額、再発の可能性等)によっては、契約できないケースもあります。


■製造業者か販売業者か

一般的に製造業者の方が販売業者と比べて、保険料が高くなります。


■管理体制について

製品の設計や製造は自社か外注か、品質管理マニュアルの有無など、個別にリスクを確認します。


3.保険条件

■保険金額

保険金額を高く設定するほど、保険料は高くなります。

■加入団体

全国商工会連合会(商工会議所)に加入している企業は、団体割引が適用される保険会社があります。


 

PL保険が必要な業種

 

PL保険の加入が必要な業種をまとめます。


1.化粧品・サプリメント

ひとたび事故が発生すると、被害者数(化粧品・サプリメントを使用しているユーザー数)が多く、集団訴訟に発展するリスクがあります。

OME製品を販売している企業、海外から輸入して販売している企業等、自社の工場で製造をしていなくとも、実質的な製造業者になる点に注意が必要です。


2.輸入業者

海外から輸入して、製品を販売している業者は、日本国内において製造業者とみなされます。

輸入した製品をEC等で販売している業者は、思いがけない事故によって、製造業者と同等のリスクがある点に注意が必要です。


3.建設工事

工事完了後に発生した事故をカバーするのがPL保険です。

損害が大きくなる、漏水リスクがある防水工事・給排水設備工事・消防設備工事等、

火災リスクがある電気工事・電気通信工事等は補償額の設定に注意が必要です。


 

国内向けPL保険まとめ

 


・PL保険は、製造販売した製品が原因で、日本国内で発生した対人・対物事故を補償する保険。


・高額な賠償金・弁護士費用をカバーします。


・「保険金額」「リコール特約の有無」「被保険者」等、自社に適した補償を選択可能。


・保険料は主に「製品情報」「製品管理体制」「保険条件」という3つの要素によって決定。


法人向けPL保険に精通している海外PL保険ナビのコンサルタントが、「国内向けPL保険とは」を解説しました。


※今回ご紹介した内容はあくまでも一般的と思われる内容を記載しています。

PL保険は、保険会社・プランによって異なりますので、詳細は当社までお問い合わせください。